仕組み

通過とは、空の現象ではなく、地上に引かれた一本の線です

役に立つ問いは「次の通過はいつか」ではありません。「どの通過を選び、正確にどこへ立つか」です。このページでは、その2つ目の問いにどう答えているのか、すなわち幾何、スコア、通知、そしてそれらをどこまで信頼できるのかを説明します。

幾何

なぜ5キロメートルが決定的なのか

宇宙機が対象の中心に見えるのは、対象の中心から宇宙機を通って地球に達する直線上に立っている観測者だけです。その線を時間を追ってたどれば、通過帯の中心が正確に得られます。その両側には、通過の一部がまだ見えている数キロメートルの土地が広がります。そこを外れると、撮るものは何もありません。宇宙機は対象の前を横切るのではなく、そばを通り過ぎるだけになり、その遠征は無駄に終わります。

通過帯の仕組み 上部に月が描かれています。月の中心から宇宙機を通り、地上の幅数キロメートルの細い帯まで一本の線が伸びています。その帯の内側に立つ観測者には、宇宙機が月面を横切る様子が見えます。帯の外側5キロメートルに立つ観測者には、宇宙機は月のそばを通り過ぎるだけに見え、写真には何も写りません。 月 宇宙機 通過が見える 通過帯の内側 何も見えない 通過帯の5km外側 通過帯 · 幅は数km
模式図であり、意図的に縮尺どおりではありません。宇宙機は約400キロメートル上空にあり、通過帯の幅は数キロメートルなので、正確な縮尺で描けば一本の線にしかなりません。

4つのステップ

「今どこにいるか」から「この通過を、この地点で」へ

01

今いる場所と、動ける距離を伝える

おおよその位置と、移動できる距離。「今立っている場所」から数百キロメートルまで。始めるのに必要なのは、それだけです。

02

すべての通過を検索し、順位づけする

検索はあなたの端末上で実行され、届く範囲にある太陽面・月面の通過を、実際に良い写真になりそうな順に並べて返します。

03

行く価値があるかを判定する

理由を添えた判定、想定される移動時間、出発時刻、そして立つべき正確な地点を、通過帯を描いた地図とともに表示します。

04

閉じたあとも見張り続ける

条件を登録しておけば、あなたに代わって確認を続け、良いものが現れたときに通知します。行き先を伝えたあとに通過帯が動いた場合も、あらためて知らせます。

一覧表ではなく、順位づけされた答え

根拠を問いただせるスコア

すべての通過は9つの重み付き要素で採点され、それぞれが個別に表示されます。ある通過が別の通過より下位になったとき、その理由を正確に確認できます。端をかすめる弦、低すぎる対象、写真の価値に見合わない時間帯、といった具合にです。

エンジンが適用する9つの要素と、その相対的な重み。いずれも通過ごとに個別に表示されます。
要素 測っているもの 重み
中心度通過が対象の中心にどれだけ近いところを走るか20
対象の高度太陽や月が地平線からどれだけ高い位置にあるか15
移動距離設定した許容範囲に照らした距離13
視直径立っている場所から宇宙機がどれだけ大きく見えるか11
予測信頼度軌道データがこの先どれだけ動きうるか10
空の状況観測地点の雲量予報10
通過時間宇宙機が対象の上にとどまる秒数9
通過帯の幅両側にどれだけの誤差の余地があるか7
時間帯その現地時刻が観測者にとってどれだけ負担になるか5

移動距離を任意の絶対距離ではなく、あなたが設定した許容範囲に照らして評価するのは、「今立っている場所」を選んだ人にとっての10キロメートルが遠い道のりであり、200キロメートルを選んだ人にとっては何でもない距離だからです。天候は9つのうちの1要素であり、天文計算には決して影響しません。予報が得られない場合、その重みは晴れと仮定するのではなく、再配分されます。分からない空が、通過を実際よりよく見せてはならないからです。

見張る

常時有効な通知条件

良い通過は年に数回しか訪れず、偶然それを捉えられる人はいません。だからこそ、条件は一度だけ設定します。この半径、この品質、この余裕時間、と。あとは、あなたが関わらないところで確認が続きます。通知が実際に届いたかどうかにかかわらず、キューに入ったものはすべてアプリ内に表示されます。

注目に値する通過

設定した品質のしきい値を超えるものが、指定した半径内に現れました。

開始前のリマインダー

指定したリードタイムで通知します。荷物をまとめ、車で移動し、機材を組むのに十分な時間です。

通過帯が移動しました

新しい軌道データによって、すでにお知らせした通過の中心線が動きました。

出発しないでください、中止です

お知らせした通過が、到達できなくなったか、そもそも発生しなくなりました。

予報が悪化しました

保存した通過の雲量が大きく変わりました。既定では無効で、必要な場合のみ有効にします。

そして、それ以外はありません

これがすべてです。通知の許可を求めるのは条件が1つ登録されてからであり、初回起動時には求めません。

アラートは夜に届き、それに従うということは、服を着替えてどこかへ車を走らせるということです。その中断は十分に高くつくため、しきい値は高めに設定し、通知の量は意図的に抑えています。一晩の睡眠に見合わなかったと感じさせるアラートこそが、通知機能をミュートさせる原因です。

主張ではなく、実測

予測をどこまで信頼できるのか

確立された参照ツールから419件の通過を収集し、1件ずつ比較しました。軌道伝播については、 NASAが公開しているISSの軌道暦と個別に照合しています。

419 1件ずつ比較した参照イベント数
0.137 s 予測通過時刻の差の中央値
85 m 10km以内における中心線のずれの中央値
0.158 km NASA ISS軌道暦に対する誤差の中央値

主張しないこと。既存の通過検索ツールより高精度であるとは主張しません。私たちが主張するのは、それらと高い精度で一致していること、その一致を仮定ではなく実測したこと、そして個々の予測がどれだけ不確かなのかを正直にお伝えすることです。この比較によって、私たち自身の計算に 3件の実際の欠陥が見つかり、いずれもここに書く前にすべて修正しました。

予測は、それでも動きます。軌道データは1日に数回再発行され、地形や建物はモデル化しておらず、予報はあくまで予報です。すべての通過には信頼度の等級と、それを説明する一文が付きます。そして正直な助言は、いつでも「当日にもう一度確認してください」です。

質問

よくあるご質問

そもそも「通過」とは何ですか?

宇宙機が、あなたと太陽または月とのちょうど間を通り、明るい面を横切る小さな黒い影として見える瞬間のことです。ISSが夜空をゆっくり流れていくのを眺めるのとは異なります。通過はおよそ1秒しか続かず、地上の細い通過帯の中からしか見えません。だからこそ、待つのではなく計画する必要があるのです。

どの宇宙機の通過を探せますか?

国際宇宙ステーション(ISS)、中国の宇宙ステーション「天宮」、そしてハッブル宇宙望遠鏡です。カタログはコードではなくデータとして持っているため、対象の追加はデータの変更で済みます。ただし、影として分離できないほど小さい物体は、一覧を長く見せるために加えることはせず、意図的に除いています。

精度はどのくらいですか?

既存の通過検索ツールより高精度であるとは主張しません。主張するのは、それらと高い精度で一致していること、そしてその一致を仮定せずに実測したことです。419件の通過を1件ずつ比較し、予測時刻の差の中央値は0.137秒、10キロメートル以内における中心線のずれの中央値は85メートル、さらにNASAが公開するISS軌道暦に対する誤差の中央値は0.158キロメートルでした。この比較によって私たちの計算に3件の実際の欠陥が見つかり、いずれも修正済みです。

予測が外れることはありますか?

あります。そしてアプリは、それを隠さずに明示します。軌道データは1日に数回再発行され、通過帯もそれに伴って動きます。特にステーションの軌道再上昇の後は顕著です。すべての通過には信頼度の等級とその理由が付きます。天気予報は確率的なもので、順位づけにのみ影響します。地形、建物、樹木はモデル化していません。当日、必ずもう一度ご確認ください。

正確な位置情報が必要ですか?

いいえ。検索はあなたの端末上で実行されるため、そのために座標がどこかへ送信されることはありません。保存した地点は約2.5キロメートルの精度で保存され、これは通過帯の幅よりも意図的に粗い値です。Androidアプリは、詳細な位置情報を一切要求しません。

アカウントは必要ですか?

始めるには不要です。最初のセッションは匿名で、メールアドレスを渡さずに地点を保存し、通知条件を設定できます。メールアドレスでのサインインは任意で、パスワードではなく使い捨てリンクを使います。

どんな機材が必要ですか?

高速連写が可能なカメラと、望遠レンズまたは望遠鏡です。お使いのセンサーと焦点距離を入力すれば、画角と、宇宙機が何ピクセルに写るかを算出します。ご自身の機材で何がどこまで写るのかを、事前に確認できます。

さあ、撮りに行きましょう

無料でご利用いただけます。監視とアラートも含まれています。Plusでは、検索期間、移動半径、そして監視できる地点の数が拡張されます。